聴覚障害があっても骨伝導を利用すればもしかして聞こえる?

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今回は聴覚障害があっても、骨伝導を利用したヘッドホンやイヤホン、補聴器で音を聴くことはできるのか?をテーマに書いてみます。

初めに書いておくと管理人の町草は、両耳に重度の感音性難聴があります。

聴力は両耳ともに100dBで、耳の奥にある内耳と聴覚神経に異常があるため補聴器を付けても会話は聞き取れないという状態です。

骨伝導は振動という形で骨から蝸牛に音を届けること

通常は発生した空気の振動が耳の穴に入り、奥にある蝸牛という器官に伝わり電気信号に変換されることで聞こえたと自覚することができます。

電気信号に変換されるのは、振動のままだと聴覚神経を通ることができないから。

たまに「骨伝導は聴覚神経に直接音を伝える」と解説されていることがありますが、厳密には間違いです。

直接聴覚神経に音の振動を伝えても、神経が扱える電気信号ではないので伝わりません。

つまり、耳の穴からではなく振動という形で骨を伝って、蝸牛に音を届けるのが骨伝導です。

骨伝導は自分の声を聞くときに誰でも経験している

骨伝導は何か特殊なヘッドホンなどの装置を使わないと体験できないと思いますが、実は何も用意せず簡単に経験することができます。

それは耳を手で塞いで聞こえないようにしてから、自分で何か話してみるだけです。

耳を塞いでいるのに自分の声が聞こえますが、これは骨伝導が原因。

誰でも喋るときは口から発した振動が後ろにある自分の耳に入るだけでなく、骨伝導でも聞こえています。

学校で音楽の時間に、ベートーベンは難聴だったと習ったことがあるでしょう。

当時は補聴器なんてありませんでしたが、ベートーベンは指揮棒を口で加えて楽器に押し付けることで聴いていました。

これも振動が指揮棒を伝わって蝸牛に届くという、骨伝導を利用した方法です。

聴覚障害でも骨伝導を利用すれば音を聞くことができる?

もしかして聴覚障害でも骨伝導を利用すれば、音を聞くことができるのでは…?

残念ながら聞こえるかどうかは、聴覚障害の種類によります。

初めの方に骨伝導は骨からの振動によって、蝸牛に音を伝えると話しました。

管理人のような蝸牛といった内耳の部分に障害がある感音性難聴だと、音が伝わっても電気信号への変換がうまく行かないので聞き取れません。

ただし、外耳道と言われる耳の穴から鼓膜辺りまでに障害があって内耳が無事なら、骨伝導を使用すれば聞き取ることが可能です。

骨伝導は外耳道から鼓膜辺りを経由せず、直接蝸牛に届くので当然ですね。

そのため、もし聴覚障害があるけど骨伝導を使って音を聞きたいなら、自身の障害はどういうものなのかまず把握しましょう。

それぞれの特徴を踏まえて必要な骨伝導装置を購入しよう

最後に骨伝導装置の選び方をご紹介します。

骨伝導を利用したヘッドホンやイヤホン、補聴器は、どうしても高価になりがち。

適当に選んでしまうと後悔するので、自身の症状を踏まえて本当に必要な骨伝導装置を選んでくださいね。

健聴者から軽度難聴者向けの「骨伝導ヘッドホン」

骨伝導を利用した装置と言えば、最も数が多く入手しやすいのが骨伝導ヘッドホンです。

通常のヘッドホンのスピーカー部分に、骨伝導装置を埋め込んだタイプ。

耳の穴の部分ではなく、耳の前や後ろ側に装着して使用します。

以前は1~2万円が多かったのですが、近年では下記(Amazonリンク)のような5000円前後と格安品も出ています。

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基本的に健聴者向けで、耳を塞がないことからランニング中も周囲の音が聞こえて安全だと広まっています。

聴覚障害者が使う場合は、軽度難聴で外耳道や鼓膜に障害がある方向けになります。

重度難聴の管理人も入手して試したことがあるものの、全然と言っていいほど聞こえませんでした…。

一応、耳の穴の部分にスピーカーを押し付けると少し聞き取れます。

健聴者の父親に試してみてもらったところ、音は問題なく出ているとのことです。

音量を上げればより聴こえるはずですが、骨伝導ヘッドホンは音漏れしやすいので、あまり上げすぎると騒音になるんですよね…。

これなら聞こえる!?聴覚障害者向けの骨伝導イヤホン

続けて調べてみたところ、聴覚障害者向けの骨伝導イヤホン「Vibone」という商品を見つけました。

見た目はカナル型のイヤホンで、骨伝導を利用しているため難聴でも音楽が聞こえるという商品。

骨伝導ヘッドホンで経験しましたが、耳の穴にできるだけ近づければある程度は聞き取れます。

こちらはカナル型ですし普通のイヤホンでも音量が上げれば聞こえるので、問題なく聴こえそうですね。

ちなみに、感音性難聴で音楽を聴く場合は、歌手の声が聞こえないものの音楽自体は聞き取れます。

と言っても、高音が聞こえにくいため、全体的に高音で構成されている音楽はほとんど聞き取れないなど制限があります。

試したいのですが、公式サイトを見たところずっと売り切れ状態で入手できず…。

新しく入荷するか、同じような骨伝導イヤホンが登場すると良いですね。

骨伝導補聴器は専門店で購入するしかない

最初に、補聴器と集音器は別物だということをお伝えします。

というのも、骨伝導補聴器で検索してみると補聴器ではなく集音器が多数ヒットし、それらのレビューを見てみると補聴器と勘違いしている書込みがあったからです。

そもそも補聴器は一般医療機器ではなく管理医療機器というもので、厚生労働省が出している安全性や効果をクリアして認定されないと名乗ることができません。

また、厚生労働省から対面販売が義務付けられているので基本的にネットでは購入できず、まず病院に行って検査を受けてから病院から紹介された補聴器専門店で購入する流れになります。

これらを踏まえた上で骨伝導補聴器を紹介すると、メガネ型・軟骨伝導補聴器の2種類があります。

メガネ型はつるの部分に骨伝導装置が入っていて、振動で音を伝えてくれる仕組み。軽度から中度の難聴で、眼鏡も必要という方にぴったりの骨伝導補聴器です。

もう一つの軟骨伝導補聴器は、小耳症などが原因で一般的な補聴器が装着できない方向けになります。

耳掛け式の補聴器に四角いボックス(骨伝導装置)が付いた形をしていて、拾った音を骨伝導で伝える仕組みになっています。

どちらにせよ高価なものですし対面販売なので、店員さんと納得がいくまで話してから購入してくださいね。

ヘッドホンよりは聞き取りやすい耳掛け式の骨伝導集音器

見た目がそっくりなため補聴器と勘違いされることも多いようですが、集音器というくくりになります。

集音器の方は対面販売の義務がないので、ネットでも購入できます。

使い方は普通の補聴器と同じように、耳にかけてイヤモールドを耳の中に入れるだけ。

音を拾うと、イヤモールドから振動が出て伝えてくれます。

耳掛け式の骨伝導集音器は数が少なく、管理人が見つけたのは以下(Amazonリンク)のボン・ボイスです。

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ヘッドホン型と比べると高価ですが、耳の中に入れることからより聴こえやすくなっているはず。

さすがに高度難聴の方は効果はあまりないと思いますが、年齢で少し聞こえが悪くなってきたという方なら使えると思います。

まとめ

難聴だったベートーベンが骨伝導で音楽を聴いていたというエピソードからも、骨伝導ならもしかして聞こえるんじゃないかと期待を持たれるようです。

管理人も、まだ骨伝導について知識がない時はそうでした。

しかし、記事中でも解説した通り蝸牛といった内耳に障害がある場合は、残念ながら骨伝導でもはっきり聞こえません。

内耳に問題がなく外耳道や鼓膜といったところに障害がある場合は、骨伝導が有効な手段になります。

骨伝導を利用したいなら、自身の聴覚障害がどのような症状なのかしっかり確認しておきましょう。

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