聴覚障害とは?定義を知れば聴覚障害者への理解が深まる!

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聴覚障害者

聴覚障害とは?定義を知って聴覚障害者への理解を深めよう!

初めまして、私はこのブログの管理人をしている町草と言います。町草は、両耳とも重度の感音性難聴がある中途失聴者です。

この記事では、聴覚障害の定義についてご紹介します。

読者の方は、なぜ聴覚障害について知りたいと思ったのでしょうか?

知りたい理由は、学校や職場、近所などに聴覚障害者がいるけどよく分からないことがある。もしくは、自分自身が聴覚障害になってしまったなどかもしれませんね。

もしそうなら、今回の記事を読むことで聴覚障害者に感じる分からなさやイライラした感情、聴覚障害になってしまった不安などを緩和できると思います。

理由は、知ることで納得できるからです。

今回は読みにくい教科書的な説明にならないように配慮し、聴覚障害者の管理人の体験から具体例も入れました。

具体例を読むことで、聴覚障害はこんな感じなのかと理解を深めていただければ幸いです。

聴覚障害は大きく3つに分けることができる

聴覚障害には種類があり、大きく3つに分けることが出来ます。

「知り合いの聴覚障害者は補聴器を付けているのに、なぜかこちらの声が聞き取れないようだ…」

聴覚障害者へのよくある疑問の一つですが、聴覚障害の種類を知ることで理由が判明しますよ!

「感音性難聴」は補聴器でも聞き取りが難しくなる厄介な聴覚障害

管理人の聴覚障害は、この感音性難聴という種類になります。

感音性難聴は耳の奥にある「蝸牛」という器官や「聴神経」に異常が出て、脳に音が正しく伝わらない症状。

蝸牛は音という空気の振動を電気信号に変えて、聴神経に流れるようにする役割を持っています。つまり、感音性難聴とは、音を脳が理解できる形である電気信号に上手に変換できなくなることが原因の聴覚障害です。

聴覚障害者なら補聴器を付けていることが多いですね。

補聴器は、音という空気の振動を増幅させる機械です。

ところが、空気の振動を大きくしても蝸牛に異常があると電気信号に変換できなくなるので、補聴器を付けても聞き取れなくなります。

これが補聴器を付けても、ほとんど聞き取れない聴覚障害者がいる理由です。

なお、感音性難聴の人は、どのような感じに聞こえているんだろうと思うかもしれません。

管理人の聞こえ方を説明すると、補聴器を付けた状態で前にいる人が何か話すと多分これが声だろうという音は聞き取れます。

しかし、いくら頑張っても何と言っているのか、意味のある音になりません。

健聴者の方も、相手の滑舌が悪くて何と言っているのか聞き取れない時があると思いますが、それが感音性難聴の聞こえ方です。

管理人は蝸牛と聴神経に異常があるせいで、どんな人が話しても滑舌が異様に悪く聞こえるフィルターが掛かっている状態になっています。

現在の医学では、蝸牛や聴神経を再生することができないので、感音性難聴を治療することは困難です。

「伝音性難聴」は補聴器を使えば比較的に聞き取れる聴覚障害

伝音性難聴は、外耳道や鼓膜に異常が出て、音の振動が奥に伝わりにくくなっている聴覚障害です。

外耳道とは、鼓膜までの耳の穴のこと。

中耳炎・外耳炎や過剰な耳垢で詰まってしまう、腫瘍ができるなどが伝音性難聴の原因です。

感音性難聴の原因である蝸牛や聴神経に異常がないので、補聴器で音を増幅してあげれば比較的に聞き取れる特徴があります。

また、症状が軽めなら大きい声で話してもらうことで、補聴器なしでも聞き取れることも。

ちなみに、耳の途中が詰まっている状態なので、耳を両手で塞いだ時と同じ聞こえ方です。

中耳炎など原因を治すことで、伝音性難聴も改善することがあります。

「混合性難聴」は伝音性・感音性の両方の原因がある聴覚障害

混合性難聴は、伝音性難聴と感音性難聴の両方が起こっている状態です。

つまり、補聴器を使っても、蝸牛や聴神経にも異常が出ているので聞き取りが難しくなる厄介な聴覚障害。

さらに、人によって伝音性・感音性どちらかの症状が大きく出るなど、違いが出て来ます。

混合性難聴になる原因はいろいろあります。

例えば、中耳炎で伝音難聴になった方が悪化してしまい、蝸牛まで及んだ場合は混合性難聴になります。

聴力レベルを知ればどのくらい聞こえが悪いか分かる

聴覚障害の種類を理解したら、もう一つ大切な聴力レベルについて知りましょう。

聴力レベルとは、簡単に言えば「今どのくらい聞こえるのか?」になります。

聴力はオージオメーターという機械で測定し、dB(デシベル)という単位で表現します。

dBは音の強さを表す単位で、このくらいの音の強さなら聞こえるという意味。

つまり、数値が低いほど聞こえが良く、反対に数値が高いほど聞こえが悪いことになります。

  • 0~20dB・・・正常なレベル
  • 30~40dB・・・軽度難聴:小さい声での会話が聞き取りにくくなる
  • 41~70dB・・・中等度難聴:普通の会話でも聞き間違いが増える
  • 71~90dB・・・高度難聴:大声で話すか補聴器が必要になる
  • 90dB以上・・・重度難聴:ほぼ音が聞こえなくなる

※中等度難聴は41~55dBまでを軽中度難聴、56~70dBまで中高度難聴と分ける場合もあります。

管理人は、100dBの重度難聴に分類されます。

ほぼ音が聞こえなくなると書かれている通りに、補聴器を付けていないと音はまったく聞こえません。

唯一聞こえたのは、ある天気が悪い日に雷が家の近くに落ちた時でした。

それでもかすかな音でしたが、「雷が落ちる音なら補聴器なしでも聞こえるんだ」とびっくりしたのを覚えています。

「聴覚障害者」も3つに分けることができてそれぞれ特徴が違う

病気により耳が聞こえない人を、聴覚障害者と言います。

実は聴覚障害者は聞こえなくなった時期や症状により、ろう者・難聴者・中途失聴者の3つに分けることが出来ます。

それぞれ文化や特徴が異なるので、知っておくと身近な聴覚障害者への理解がより深まりますよ!

一般的に聴覚障害者は「ろう者」のことを指す場合が多い

一般的には聴覚障害者と言えば、ろう者のことを指す場合がほとんどです。

ろう者の方は聞こえないだけでなく話すことができないので、主に手話を第一言語として使っているのが特徴になります。

話すことができないのは、生まれつき聞こえないか生まれてすぐの頃に聴覚障害になってしまったため、音声言語の獲得できないからです。

我々が言葉を話せるようになるには、子供の頃に大人が話している声を聞いてその通りに話すことで発音を覚える必要があります。

ところが、早い段階で失聴してしまうと、お手本となる声が聞き取れないので発音を覚えられず話せません。

目が見えない方が、赤や青といった色はどういうものか分からないのと一緒ですね。

幅広い聴覚障害者が該当する「難聴者」

聴覚障害を患っている方を、難聴者と呼びます。

障害の程度は関係なく、補聴器を使えば比較的に聞き取れる方からほとんど聞き取りができない方まで様々。

ろう者は話せないので手話を第一言語にしていますが、難聴者だと手話は使えない人も珍しくありません。

難聴者には周りにろう学校がないなどの理由で、普通の学校に通ってきた方も大勢います。

そういう環境では周りに手話ができる方がまったくいないので、覚えても使う機会がなく意味がありません。

この後に解説する中途失聴者も、難聴者に含む場合があります。

以前は聞こえていた「中途失聴者」

以前は聞こえていたけど聴覚障害によって聞こえなくなった方を、「中途失聴者」と呼びます。

管理人も実は中途失聴者で、小学生の頃に原因は不明ですが聴力が落ち始め最終的に両耳とも100dBの感音性難聴になりました。

小さい頃は聞こえていたので、滑舌は悪いですが話すことは可能です。

聴覚障害者とのコミュニケーション手段で悩んでいるなら

身近な聴覚障害者に、どのようなコミュニケーション手段を取れば良いのか悩んでいるなら以下の記事をご覧ください。

聴覚障害者の管理人が健聴者とコミュニケーションする時に、実際に使っている方法をご紹介しています。

聴覚障害者とのコミュニケーション手段はスマホ1つでかなり変わる!

まとめ

聴覚障害といっても、種類や聴力レベルなど色々あることに驚かれたのではないでしょうか?

一般的には聴覚障害=耳が聞こえないだけとされ、補聴器を付ければ大丈夫と思われています。

でも、記事中で解説した通りに、聴覚障害の種類や聴覚レベルによって補聴器を付けても聞き取れないケースも普通です。

管理人も経験がありますが、「補聴器を付けても聞き取れないのはおかしい。わざと聞こえない振りしているんじゃないのか」と怒られたことがあります。

学校でも感音性難聴というものがあると教えないので仕方ないことですが、ブログ記事を通じて理解が広まってくれることを願っています。

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