聴覚障害者とのコミュニケーション手段は…?スマホがあった!
このブログの管理人をしている町草は、両耳に感音性難聴がある聴覚障害者です。
今回の記事を読みに来た方は、身近な聴覚障害者とのコミュニケーション手段に悩んでいると思います。
「手話はできないし、筆談も時間が掛かる。時間がある時に伝えようと後回しにしてしまい、結局伝え忘れてしまった…」
そこで何とかしたいと考えている読者に向けて、聴覚障害者の管理人がコミュニケーション手段としていつもやっている方法をご紹介します。
管理人もコミュニケーション手段に迷い、これまで色々と試してきました。ある時に気づいたのが、「そうだスマホがある!」。予想は当たっていて、最近はスマホを使うことで健聴者とスムーズなコミュニケーションが取れるようになりかなり助かっています。
耳が聞こえなくてもスマホを使えばコミュニケーションが取れる
聴覚障害者とコミュニケーションする手段を探しているなら、スマホアプリの音声入力機能を使って話したそばから文字にしていく方法がおすすめです。
文字を手で入力していくよりも早いので、負担なく素早いコミュニケーションが取れますよ。
音声入力ができるアプリはたくさんありますが、特におすすめなのがGoogleドキュメントです。無料で使えるにもかかわらず音声入力の精度が高いので、少し練習すればほとんどミスなく文字起こしできるでしょう。
また、iPhoneとAndroidどちらにもアプリが用意されているため、機種を選ぶことの無い点も◎。
Googleドキュメントアプリをインストールしたら新しいドキュメントを作成し、音声入力をONにします。あとはスマホのマイク部分に向けて話しかけるだけで、どんどん文字にすることができます。
もし相手の聴覚障害者がこのコミュニケーション手段を知らなかった場合は、かなり便利なのでぜひ伝えてくださいね。
音声入力で聴覚障害者と話す際の注意点
続いては音声入力を使って聴覚障害者とコミュニケーションを取る際に、気を付けるべきことや気になる点をまとめてみました。
ここを知らずに苛立ちをぶつけてしまうこともあるので、実際にコミュニケーションを取る前に一読ください。
人によっては話せないので音声入力が使えないときがある
音声入力を聴覚障害者とのコミュニケーション手段にするなら、知っておくべきことが一つだけあります。
聴覚障害者によっては話せない・滑舌が悪く音声入力が無理な場合があるため、もし話せないならノートやパソコンを使った筆談に切り替えてください。
実は聴覚障害者は比較的に話すことが出来る人と、滑舌が悪いどころではなく話すことができない人の2タイプがいます。話せる・話せないの2タイプに分かれる理由は、失聴した時期によります。
人間が言葉を覚えるプロセスは、小さい頃に大人の声をまねて発音することが必要です。ところが、生まれつきかかなり早い段階で失聴してしまうと、相手の声が聞き取れないのでまねることができず音声を獲得できません。
生まれつき目が見えない人が、赤や青などどんな色なのか分からないのと同じです。
努力でもどうしようもないことなので、一言「こちらは音声入力で話すから返事は筆談でお願いします」と伝えると良いでしょう。
ちなみに耳が聞こえないにもかかわらず話せる方は、音声言語を習得してから失聴した中途失聴者で町草もこちらに入ります。
自分は音声入力で相手は筆談でも大丈夫?
音声入力の誤字・脱字はどうしてもあるので気にしない
無料のソフトでもかなりの精度で音声入力できますが、それでもある程度の誤字・脱字はあります。有料ソフトでも誤字・脱字を完全に無くすのは無理なので、気にせず使ってください。
むしろ誤字・脱字が発生したら、それを会話のネタにする。滑舌の悪さが分かったとプラスに捉えて、発音練習をするなどやってみましょう。
管理人と同じ聴覚障害者へのアドバイス
最後に管理人と同じく聴覚障害者で、コミュニケーションに不安を抱えている方にアドバイスします。
目が悪い人と話すなら画面が大きいタブレットが便利
よりコミュニケーションを便利にしたいなら、タブレットも持っておきましょう。画面が大きいので視認性が良く、目が悪い方とコミュニケーションを取る際に重宝します。
管理人は、何度かメガネを掛けた人とスマホの音声入力を使いコミュニケーションを取ったことがあります。その時に共通していたのがどの人も画面が見にくいのか、かなり目をスマホに近づけていたことです。
メガネを掛けた人に聞いてみたら、やはり画面が小さいので見えにくいとのこと。そこでタブレットを使用してみると、画面が大きいので見やすくなったと喜ばれました。
ちなみに、タブレットは大きく持ち運びにくいため、持ち運びやすいスマホも用意して状況に合わせて使い分けるのがおすすめです。
補聴器もそうですが、聴覚を補える機械があればどんどん活用しましょう!
話せなくてもスマホを活用した方が断然に良い!
自分は話すことができないので、スマホを使ったコミュニケーション手段は無理だと思っていませんか?話すことができなくても健聴者とコミュニケーションを取るなら、スマホを活用した方が断然に良いですよ!
紙とペンで行う筆談は、どうしても相手によってかなり負担になるからです。
近年では書類を作るにしてもパソコンで入力するのが普通で、手書きは年に数回あるかどうかになります。そのため、紙とペンを用意して筆談を求めても、書くのに抵抗があり断られる時が…。
面倒くさい人もいるかもしれませんが、文字が汚くて見られるのに抵抗があるんでしょうね。
でも、書くのに抵抗ある人でもスマホに向かって話もらうだけなら抵抗がないので、筆談に応じてもらいやすくなりますよ。
もっとも話せないので、こちらから伝えることは全てスマホに手入力です。この点は仕方ないので、練習して出来るだけ入力スピードと精度を上げてください。面倒かもしれませんが、これもコミュニケーション能力を上げるための訓練と割り切りましょう。
聴覚障害者への疑問に他記事でお答えします
町草のブログでは、聴覚障害者への疑問について色々な記事を書いています。もし興味がある記事があれば、ぜひご覧ください。
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まとめ
聴覚障害者として生きてきて、特に苦しく感じるのはコミュニケーションの困難さです。こちらも困っているのですが、相手の健聴者もどうすれば良いのか分からず困ってしまい気まずい思いをすることがありました。
しかし、スマホやタブレットを使うことで、近年ではコミュニケーション状況が改善されてきています。
ぜひ記事に書いた方法で、身近な聴覚障害者とコミュニケーションを取ってみてくださいね!