【キッチンの安全を守ろう 】体に害のないフライパンの選び方とおすすめを紹介!

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料理

「いつも使っているあなたのフライパンは、体に害のないものだとはっきり言えますか?」

近年フライパンの危険性を指摘する情報が相次いでおり、安全性は大丈夫なのか不安になる人が増えています。

管理人はライターとして、たくさんの調理器具に関する記事を書いてきた関係で、フライパンにも詳しくなりました。実はネット上で見られるフライパンの危険性を指摘する記事の中には、間違っているものも多くあります。

そこで、何が正しくて何が間違っているのか解説・安全なフライパンの選び方・安全性が高いおすすめのフライパンをこの記事でご紹介します。安全性で不安になっている方もこの記事を読めば、「なんだ、そんなことだったんだ」すっきりするのでぜひ読んでみてください。

そもそも体に害があるとされているフライパンは本当なのか?

いろいろなサイトをチェックしてみると、このフライパンは有害で体に悪いから避けた方がよいと書かれているものがあります。

それは、以下の4つ。

  1. フッ素加工(テフロン加工)のフライパン
  2. PFOAやPFOSが含まれているフライパン
  3. アルミニウムを使っているフライパン
  4. 銅を使っているフライパン

上記の4つは本当に有害で避けた方が良いのか、分かりやすく正確に解説します。

①フッ素加工(テフロン加工)は本当に有害なのか?

近頃では、フライパンにコーティングされているフッ素樹脂が有害だと指摘するサイトを結構見かけます。

町草
町草

もし本当ならフッ素加工(テフロン加工)は多くのフライパンに使われているので怖いですね。

結論から言ってしまうと、フッ素加工に使われているフッ素樹脂は毒性がない安全な物質でもし食べてしまっても吸収されずそのまま排出されるので危険性はありません。

じゃあなぜ危険だと言われているのですか?

フッ素樹脂の耐熱温度である260度を越えて加熱し続けると、ポリマーヒューム熱という現象が発生して有毒ガスが発生するからです。この点については、この記事に詳しく書きましたのでぜひご覧ください。

この有毒ガスは吸っても死ぬようなことはありませんが、インフルエンザのような症状が出ることが知られています。

特に体格が小さい子どもやペットは症状が強く出てしまうため、気をつけようと広まっているようです。

有毒ガスが出るなんて怖いけど大丈夫なの?

一般的な調理中のフライパンの温度は180度前後ですので、有毒ガスが出ることはそうそうないのでそこまで心配することはありません。

有毒ガスが発生する可能性としては、以下のような状況です。

  • フッ素加工フライパンを火にかけたまま離れてうっかり忘れてしまい、煙が出てくるほど長時間加熱してしまった
  • 調理に慣れていない人が、フッ素加工フライパンでもシーズニングが必要と勘違いして油も入れずに煙が出るまで強火で加熱してしまった

シーズニングは、コーティングなしの鉄フライパンを最初に使う際に行うものです。煙が出るまで空焚きしてから油を塗ることで表面に油膜を作り、錆びにくく食品をくっつきにくくします。

このような感じで、空焚き状態で長い時間火に当ててしまうと耐熱温度を超えてしまい有毒ガスが発生します。

そのため、①ご家族にうっかりミスが多い方がいらっしゃる人②小さい子どもやペットを飼っている人は念のため避けた方がよいかもしれませんね。

コラム

よく見るテフロン加工ですが、これもフッ素樹脂を使ったコーティング方法でフッ素加工と同じ物です。テフロンはアメリカのデュポン社の登録商標で、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のことを指します。

ただ、PTFEはデュポン社以外でも製造されていて、そちらを使ったフライパンがフッ素加工という名称で販売されています。

②有害物質とされるPFAS・PFOA・PFOSって?

続いて同じく「フッ素加工(テフロン加工)では、PFAS・PFOA・PFOSといった有害物質が含まれるから危険だ」という情報がよく見られます。

確かにPFAS・PFOA・PFOSは発がん性や環境汚染といった危険性がある有害物質ですが、現在では日本でも規制されておりフライパンには使用されていませんので安全です。

PFAS・PFOA・PFOSとはどのようなものですか?

それぞれ、詳しく解説しますね。

PFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)

有機フッ素化合物の総称で、4700種類以上もあります。水や油をはじき熱にも強いので、フライパンのコーティングや食品の包み紙、泡消火剤などに幅広く利用されていました。

ちなみに、次に紹介するPFOAとPFOSもPFASの中の一つです。現在では規制されていますが、その原因として大きいのは次の2つになります。

  1. 安全だと考えられていたが発がん性があるなど有害だった
  2. 自然環境で分解されにくく場所や生物に蓄積して汚染してしまう
PFOA(ペルフルオロオクタン酸)

有機フッ素化合物の一つで、精巣がんや腎臓がんのリスクを増加させることが判明したため規制されています。昔はフッ素樹脂を製造する際の助剤として使われていましたが、加熱工程で蒸発するので製品にはほぼ残っていません。

発がん性や環境汚染の問題から日本でも2010年に規制され、現在ではフライパンのコーティングには全く使用されていないので安心してください。

PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)

有機フッ素化合物の一つで、発がん性は確認されていませんが自然環境で分解されにくく環境汚染の原因となるので日本でも2006年と早い段階で規制されています。

ちなみに規制される以前は、フライパンのフッ素加工コーティングを安定させるためにPFOSが使われていました。もちろん、現在は使用されていません。

PFOA・PFOSフリーかはどうやって確認すればいいの?

PFOAやPFOSが有害物質ということが広がってから、フライパンの販売ページで「PFOAフリーですか?」という質問が書かれているのをよく見かけます。

実は令和の現在では有機フッ素化合物は規制されていますので、PFOAやPFOSがフライパンに混入している可能性はほとんどありませんただし、規制される以前に作られたフライパンは使用されている可能性がありますので、古いフッ素加工(テフロン加工)フライパンは新品のように見えても使用しない方がよいでしょう。

③アルミニウムが認知症の原因になる!?

ネットで調べると「アルミニウム製のフライパンや鍋を使うと、アルミニウムが脳に蓄積し認知症になるから使ってはダメ」と書かれていることがあります。

昔、新聞でアルミニウム製のフライパンや鍋は認知症の原因になるから危険だと読んだよ

実際に新聞で危険だと書かれたことがあるのですが、現在では健康な人がアルミニウム製のフライパンや鍋を使っても実害が出るほど体に蓄積することはないと科学的に判明しています。

ですので、健康な人がアルミニウム製のフライパンや鍋を使ってもまったく問題ありません。そもそも、アルミニウムは水道水や食品にも微量含まれていて、どなたでも日常的に摂取しています。

それでも問題が起きないのは、腎臓が蓄積しないように処理し尿などから排出されるためです。

じゃあ、なぜアルミニウム製のフライパンや鍋が危険だという情報が流れたの?

1970年代に透析治療を受けた患者さんが認知症を発症し、調べたら脳に多量のアルミニウムが蓄積していたことがありました。じゃあやっぱり危険なのかというと、先ほどアルミニウムは腎臓が処理して排出してくれると書きましたね。

透析治療を受けている患者さんは腎臓が正常に働いていないので、アルミニウムが排出されず体に蓄積しまったのが原因です。実は、透析治療に使っていた水道水にアルミニウムが含まれていました。しかも透析1回で120~150リットルと大量に使うので、どんどん蓄積され認知症を引き起こしたという訳ですね。

そのため、腎臓が悪い方はアルミニウムが排出されにくく、アルミニウム製のフライパンや鍋は避けた方がよいでしょう。

④昔に有害だとされた銅は使っても大丈夫?

「コーティングされていない銅製のフライパンや鍋は、有害で体に悪いからやめるべきだ」という情報を見かけます。

実際にどうなのか言うと、「銅は水道管にも使用される金属で安全性が高く、銅製のフライパンや鍋を使ってもまったく問題ありません。また、銅に出る緑青という錆びは無毒で、もし食べてしまっても安全です。」となります。

でも、学校に通っていた頃に見た教科書に銅の緑青は毒だと書かれていたわよ

確かに昔の教科書では、銅の錆びである緑青は有毒だと書かれていました。しかし、昭和59年8月に厚生省(現在の厚生労働省)が緑青に毒性はないと認めており、現在では緑青は無毒だと科学的に確かめられています。

ちなみに昭和の教科書に緑青には毒があると書かれた経緯は、調べてみたのですが分かっていないようです。ひょっとしたら見た目が毒々しいので大昔からそう言われており、ろくに調べずに鵜吞みにし毒だということにされたのかもしれませんね。

体に害のないフライパンの選び方

以上のことを踏まえて、体に害のないフライパンを選んでみましょう。体に害のないフライパンを選ぶには、以下の3つのポイントがあります。

  1. 現在の日本国内で販売されている&有名メーカーを選ぶ
  2. 素材は鉄・ステンレス・アルミニウム・銅などから性能で選んでOK
  3. コーティングは安全性を求めるならセラミック

それぞれ詳しく解説していきます。

①現在の日本国内で販売されている&有名メーカーを選ぶ

令和の日本国内で販売されているフライパンなら、有害物質が入ることはまずありません。それでも不安なら、品質が高い有名メーカーのものを選びましょう。以下は、主なメーカーリストです。

フリーマーケットやメルカリといったフリマアプリだと、規制前に製造されたフライパンが出回っている可能性があります。その場合はPFOAが使われている可能性がありますので、購入しないようにしてください。

②素材は鉄・ステンレス・アルミニウム・銅から性能で選ぶ

どれも安全性が確認されている、体に害のない素材です。どれが良いかは、下の比較表を見て自身に適した物を選びましょう。

ステンレスアルミニウム
熱伝導率
耐久性(硬さ)
軽さ××
酸やアルカリへの強さ×
手入れのしやすさ×
価格(安さ)×

個人的には、値段が安い・軽くて扱いやすい・熱が通りやすいの三拍子揃ったアルミニウムが腎臓に問題が無ければおすすめです。

ただし、アルミニウム製のフライパンはコーティングされていない場合、酸やアルカリに弱いので酢や重曹(アルカリ性)は使用できません。そのため、もう一つ鉄やステンレス製も持っておくと良いでしょう。

③コーティングは安全性を求めるならセラミック

普通に使っていれば安全なので、フッ素加工(テフロン加工)コーティングのフライパンでOKです。ただ加熱し過ぎると有毒ガスが出る可能性は確かにありますので、心配な方はセラミックコーティングのフライパンを選んでください。

なぜセラミックコーティングのフライパンなのですか?

セラミックコーティングはフッ素樹脂よりも耐熱温度が高く(400度以上)、もし耐熱温度を超えてしまっても有毒ガスが発生しません。さらに、原料は二酸化ケイ素や珪藻土などの鉱物や砂です。

二酸化ケイ素は乾燥剤としてお馴染みのシリカゲルの原料で、珪藻土も食品を入れる容器に使われていますね。どちらも食品に触れるものに使われるほど安全性が高く、毒性なし&もし食べても吸収されず排出されます。

セラミックコーティングは、このように原料からして安全性が高いのでおすすめです。それにフッ素加工と違って本体の内側を真っ白にできるため、おしゃれなデザインも多いという魅力的な特徴もありますよ。

おすすめの体に害のないフライパン

選び方を解説しましたが、具体的にどのようなフライパンを選べばよいのか分からない方もいらっしゃると思います。そこで、ライターとして多くのフライパンを見てきた管理人がおすすめをご紹介します。

一番安全に使えるおすすめフライパンは「グリーンパン」

高い安全性を求めるなら、一番のおすすめは「グリーンパン」です。ここのフライパンは全て独自のサーモロンというセラミックコーティングで、フッ素樹脂を一切使っていません。

だから、うっかり加熱し過ぎても有毒ガスが出ないので安全。もちろん、PFOAやPFOSは含まれておらず、鉛やカドミウムといった有害物質も入ってないと明言されています。

安全性だけでなく、他メーカーよりも高性能でおしゃれなデザインもグリーンパンの魅力です。一般的なセラミックフライパンは表面を傷つけるため金属製のヘラやフライ返しは使えませんが、グリーンパンの上位モデルは表面がより強固なため金属ツールOKとなっています。

上の画像はグリーンパンのパドヴァコレクションシリーズですが、おしゃれでプレゼントにもぴったりですよね。下のボタンから公式サイトを開けますので、大きな画像で魅力的な数々のフライパンを見てみてください。

体に害のない人気のフライパンでおすすめのメーカーは?

一番安全性が高いと言えるのはグリーンパンですが、ここ以外にも人気で体に害のないフライパンを販売しているメーカーはあります。個人的におすすめするのは、次の3つのメーカーです。

①バッラリーニ

イタリアの人気ブランドで、バッラリーニの特徴はグラニチウムコーティングというフッ素加工です。このコーティングの滑りがよく、油無しで目玉焼きを作ってもくっつかないと評判になっています。

シリーズが多く1万円をこえるプロ向けもありますが、ほとんどは3000~4000円と手ごろな点も魅力。フッ素樹脂を使用しているので加熱し過ぎに注意は必要なものの、PFOA・PFOSは使用していないので安全です。

②ティファール

世界的に有名なフランスのブランドで、電気ケトルや電気圧力鍋の「Cook4me(クックフォーミー)」でも知られていますね。ティファールのフライパンの特徴はフッ素樹脂にチタンを混ぜたチタンコーティング。

近年ではフッ素加工の強度を高めるために、大理石や人工ダイヤモンドの粉を混ぜられていることが多くなっています。チタンはその中でも特に強度が高いものの、価格も高めになってしまうデメリットがあります。

しかし、ティファールのフライパンはチタンコーティングにもかかわらず、手ごろな値段なのでおすすめですよ!

③サーモス

最後は、熱さ・冷たさが持続する断熱性の水筒やマグカップ、タンブラーなどでお馴染みのサーモスです。

実はサーモスはデュラブルコートというコーティングを使った、コスパ良いフライパンも販売していて人気に。このコーティングは、フッ素樹脂に硬質フィラーという素材を取り入れ耐摩耗性をアップしたものです。

特に人気になっているのは「デュラブルコート 軽量モデル」で、重さは26cmでわずか500gで価格も1600円台とコスパ良くおすすめ。フッ素樹脂を使っているので過加熱に注意ですが、それさえ気を付ければ体に害はありません。

コーティングされていないフライパンでおすすめは?

もし10年以上使い続けられる体に害のないフライパンが欲しいなら、コーティング無しのフライパンを使いましょう。コーティングされていないので、シーズニングや毎回の油ならしなどの手間はかかります。

しかし、コーティングされたフライパンの寿命は1~2年ですが、コーティング無しフライパンなら10年以上も持ちますよ!

鉄:「アイリスオーヤマ 扱いやすい鉄フライパン」

コーティング無しの鉄フライパンなら、アイリスオーヤマの扱いやすい鉄フライパンがおすすめ。

サイズが29cmとかなり大きいにもかかわらず、3000円以下で購入るできるとコスパが良いからです。それに取っ手は木製のため、熱くならないのでタオルで覆う必要はありません。

軽量化により、29cmでも約1.04kgと比較的に軽くなっているのも嬉しいポイント。しっかり加熱し油を入れてから使えば、コーティング無しでもくっつかないのでぜひ使ってみてください。

ステンレス:「Barazzoni(バラゾーニ) ステンレスフライパン」

コーティング無しのステンレス製で家庭で使いやすいものなら、Barazzoni(バラゾーニ) が良いでしょう。日本ではあまり知られていませんが、1896創業のイタリアの老舗ブランドです。

ステンレス製フライパンは業務用が多く、取っ手が金属で熱くなってしまい持てないものが大半。Barazzoniなら、持ち手はプラスチック製のため熱くならずご家庭でも使いやすくなっています。ステンレスのため鉄フライパンよりも丈夫で手入れも簡単なため、一般家庭ならこちらの方が活用しやすいと思います。

銅:「和平フレイズ 純銅フライパン千歳」

銅フライパンをご家庭で使うなら、和平フレイズの千歳(ちとせ)が値段も手ごろで一番のおすすめです。

銅フライパンは一般向けにはあまり販売されておらず、ほぼ業務用で値段も1万円を超えるのが普通。その中でも和平フレイズの千歳は、7000~8000円台と安めなので手ごろです。

ほぼ業務用のため銅フライパンは持ち手が金属ですが、こちらは天然木なので調理中も熱くならずそのまま持てるため使いやすくなっています。ぜひ、銅の熱伝導率の高さを体験してみてください。

アルミニウム:「KIPROSTAR 業務用アルミフライパン」

アルミニウム製のフライパンはいくつかのメーカーから出ていますが、その中でもご家庭ならKIPROSTAR(キプロスター)のものが手ごろでおすすめです。25cmでも、3000円以下で購入できますよ!

このメーカーは一般では知られていませんが、それもそのはずでプロ向けのフライパンや鍋を製造しているところです。

変形しにくいように強度を高め、すっきりとしたデザインで使い勝手も良し。アルミニウム製のフライパンはパスタやソース作りにぴったりなので、よく作る方は一度使ってみてください。

まとめ

まとめると「日本国内で販売されているフライパンなら、有害物質はすでに規制されているので含まれることはなく安全」となります。ただし、次の2つは注意が必要です。

  • 多くのフライパンに使われているフッ素樹脂は、過加熱で有毒ガスが出てしまう点がある
  • 腎臓に問題がある人は、アルミニウムの排出ができないのでアルミニウム製のフライパン・鍋は避ける方が無難

フッ素加工フライパンは、普通に使えば温度は180度前後なので有毒ガスが出ることはまずありません。有毒ガスが出てしまうのは、うっかりして長時間、空焚きするといったケースですね。

とは言え、有毒ガスが出てしまうのは確かなので、心配な方はフッ素樹脂を使わないセラミックコーティングのフライパンを使ってください。

この記事で、「こんなフライパンは体に害があるから使わないで」という情報の真偽をお伝え出来たと思います。今回の情報を元に、不必要に恐れず正しく行動しましょう。

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