ヴィパッサナー瞑想のやり方を学んでネガティブな思考や記憶から自由になろう

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ヴィパッサナー瞑想で鬱々していたのがすっきりした

初めてヴィパッサナー瞑想を経験したのは、苦しかった23歳の時でした。将来への希望も見えず、ネガティブなことばかり考えて鬱々と…。

その時にネットでヴィパッサナー瞑想の事を知り、これなら簡単にできると実践したところ鬱々とした気持ちが吹っ飛んでびっくりしました。

そこからヴィパッサナー瞑想の本を購入し、学んで実践し続けもう10年近くになります。

今回は似たような状況にある方に向けて、ヴィパッサナー瞑想のやり方をご紹介します。

やり方だけでなく、失敗しやすいポイントやコツも載せましたので、既に実践しているけどなかなか上達しないという方もぜひ読んでみてください。

ヴィパッサナー瞑想は起きていることをありのまま観る瞑想法

 

仏教には、サマタ瞑想とヴィパッサナー瞑想の2種類の瞑想法があります。

今回ご紹介するヴィパッサナー瞑想は、今起こっていることをありのままに観ていく瞑想法。

例えば、歩く際の足の動きや呼吸によって膨らんだりへこんだりするお腹などに意識を向けて観察しつつ、ラベリングといって今起きていることを頭の中で言葉にして実況中継していきます。

ラベリングは歩行を観察しているなら、右足を動かしたら「右足」というように実際に声には出さず頭の中でつぶやきます。

瞑想を続けていくと、全然関係ないことを考え出したり思い出すので、その度に「妄想」とラベリングしていきます。

そうすると、普段の生活でも昔あった辛い記憶を思い出したり、ネガティブな思考が出てきても、すぐに気づきラベリングして止めることができるようになるので、苦しまなくなります。

ちなみに、ヴィパッサナー瞑想とは別のサマタ瞑想は、呼吸などに何かに集中する瞑想で座禅がもサマタに入る瞑想法です。

ヴィパッサナー瞑想が必要なのはこんな人

 

  1. ネガティブなことばかり考える。それがどうやっても止まらなくて苦しい
  2. 集中力が無くて勉強や仕事に支障が出ている
  3. 不注意が多すぎて仕事でミスしたり、事故を起こしてしまったことがある
  4. 過去の辛い出来事を、何度も思い出してしまいその度に感情的になる
  5. やる気が出ない。何事もおっくうに感じてほとんど行動できない

ヴィパッサナー瞑想が必要な人は、上記のような方々です。

特についつい意識が過去の事や未来の事に飛んでしまい、不注意から仕事でトラブルになったり事故を起こしてしまった方は、ヴィパッサナー瞑想をやってみてください。

思考に囚われなくなり、現実に集中できるようになるので、生きやすくなりますよ。

ヴィパッサナー瞑想を体験して感じた効果

管理人がヴィパッサナー瞑想を、実際に行って感じた効果は以下のものがあります。

  • ネガティブな思考が減り、鬱々とした苦しさが激減した
  • 続かなかった集中力が続くようになった
  • 過去の辛い出来事を思い出しても、感情的になることが少なくなった
  • やる気が起きなくても、行動できるようになった
  • 自分の内面にすぐ気づくようになって、自分で心のケアができるようになった

ヴィパッサナー瞑想のやり方

ヴィパッサナー瞑想は、お寺に行かなくても自宅で簡単にできる瞑想法です。まずは、タイマーを用意して、10分ほどやってみましょう。

始める前にポイントを学ぶとスムーズに続けられる

 

ヴィパッサナー瞑想のポイントは、以下の5点です。

  1. 動作をゆっくりにすると、集中しやすくなる
  2. 瞑想中にかゆみなら「かゆみ」何か考えたら「考えている」とラベリングする
  3. 観察に90%でラベリングは10%くらいの割合がちょうど良い
  4. 最初は体の動きに集中し、心の動きは慣れてからやろう
  5. 時間を決めて瞑想するだけでなく、日常的にやるとより効果がある

具体的なやり方は次の小見出しで詳しく解説していますが、どうしても集中できない場合はよりゆっくりとした動作にしてみてください。

瞑想中に起こったことはありのまま観ていき、かゆみなら頭の中で「かゆみ」とつぶやき(これがラベリングです)、関係ないことを考えたら「考えている」と声に出さずつぶやいてください。

ただし、あまりラベリングにこだわる必要はなく、意識は瞑想対象の観察に90%ほど割き、ラベリングは10%程度で大丈夫です。

始めてからしばらくは体の動きに集中し、心の動きは簡単なラベリングをするだけで放っておきます。なぜかと言うと、心の動きは身体の動きより感じにくく、適切なラベリングを選ぶ難しさもあります。

例えば強い感情が起きてきたときに、これは「怒り」?それとも「恐怖」?と迷うことがしばしばです。

ヴィパッサナー瞑想は、最初は10分くらいやってみて、慣れてきたら段々と時間を延ばしていきます。ただ、それだけでなく、簡易版で良いので日常的に活かすとより効果があります。

日常でのヴィパッサナー瞑想は、最後に詳しくまとめていますので、そちらをご覧ください。

初心者にぴったりな「歩行瞑想法」

初めてヴィパッサナー瞑想をするなら、感覚を掴みやすい歩行瞑想法がおすすめです。歩行瞑想法は、下記のように2段階に分けて行いましょう。

  1. 普通にゆっくりと歩きながら右足・左足とラベリングをする
  2. よりゆっくりと歩いて、細かくラベリングをする

部屋の壁を背にして、反対側の壁まで普通にゆっくりと歩きます。

右足を動かし着地して床の感触を感じたら、頭の中で「右足」とラベリング。
次に左足を動かして同様に床に触れて感触を感じたら、頭の中で「左足」とラベリングします。

反対側の壁まで来たらゆっくりと回って「回った」とラベリング。後は同じようにラベリングしながら開始地点に戻るだけです。

ちなみに、感触を感じる→ラベリングの順番で、逆にやらないようにしてください。

慣れてきたら、今度は歩くという行動を分解して細かくラベリングしながら移動します。

歩くという動きは、足が離れる→足が前に動く→足を下すの3段階になりますね。

足が離れたときに「離れた」、足が前に動き終わったら「動いた」、足を下して床についたら「触れた」とします。

また、よりしっかりと足の動きを感じるために、それぞれの動作が終わったらいったん止まってラベリングをしましょう。

反対側の壁まで進んだら、先ほどと同様にラベリングしながら回って戻ります。

歩くのに疲れたら「立つ瞑想法」がおすすめ

歩くのに疲れてきたら、立ったまま行う立つ瞑想法をやりましょう。

立った状態で床に触れている足裏の感覚を感じながら、ラベリングしていく瞑想法です。

両足だと少し範囲が広すぎるので、左右どちらか感覚をより強く感じる方を足に意識を向けます。

足裏を意識し続け、「触れている」と一定間隔でラベリング。

もしずっと観ていて圧迫感が強くなってきたら、「圧迫感」とラベリングします。

長時間できる「座る瞑想法」をやってみよう

始める前に仏教で伝統に行われている、結跏趺坐(けっかふざ)という座り方をマスターしましょう。

胡坐を組んでから、片足を反対側の太ももに載せます。終わったら、反対側の足も同様にします。

無理な場合は、片足のみ反対側の太ももに載せる半跏趺坐(はんかふざ)でも構いません。それも難しいなら、胡坐にするか椅子に座って行います。

座る瞑想をするなら座布団を二つ折りにしてお尻に敷くか、瞑想用のクッションを用意しておくと長時間でも疲れにくくなりますよ。

ちなみに、管理人は長時間座ってもへたらないのでIKSTAR 第四世代 ヘルスケア座布団 低反発クッション ブラックを愛用しています。

座る瞑想法では、呼吸によって動くお腹の方を感覚が分かりやすいので観察していきます。

呼吸をコントロールしなくて良いので、息を吐いてお腹が縮んだら「縮み」、息を吸ってお腹が膨らんだら「膨らみ」とラベリング。

もちろん、他の瞑想法と同じように、かゆみがあったら「かゆみ」、何か考えだしたら「考えている」とラベリングします。

なお、どうしても集中できない場合は、ラベリングする際に「ちーぢーみー」のようにわざとゆっくり言うようにすると集中しやすくなります。

ヴィパッサナー瞑想を日常的に行うやり方

ご紹介した3つの瞑想法を、1日に10~20分ほどやってみてください。さらに慣れてきたら、日常的に活用していくとより効果が出て来ます。

例えば移動する際は、ゆっくりだと奇妙に思われるので普通に歩きつつ、歩行瞑想法の要領で「右足」「左足」とラベリングします。

他にも立ったり、座ったりする場合は多いでしょうから、簡単にラベリングすることで瞑想になります。

仕事をする際も、何か運ぶなら心の中でラベリングしながらやると余計なことを考えずに集中できますよ。

実は、思考をコントロールすることはできません。だからこそ、日常的にヴィパッサナー瞑想をすることで、思考を減らしていく。

そうすれば、今まで苦しめられていたネガティブな思考や辛い記憶に悩まされなくなります。

最後に、日常的に行うヴィパッサナー瞑想の注意点をお伝えします。
例えば歩行の際に、足の動きといった特定の部分に意識が向き過ぎてしまうと、周囲がおろそかになるので、場合によっては誰かにぶつかったりするかもしれません。

そのため、日常的にヴィパッサナー瞑想をする場合はあまり意識を一部に向け過ぎず、周囲に危険性がある場合は避けてくださいね。

ヴィパッサナー瞑想でよくある悩みや疑問と失敗パターン

最後にヴィパッサナー瞑想で続けていく上で、管理人も経験したよくある悩みや失敗パターンをご紹介します。

それぞれ、解決方法も教えますので、ヴィパッサナー瞑想の上達に役立ててください。

観察対象に意識を向けても感覚が感じられない!

ヴィパッサナー瞑想はありのままを観察していく瞑想なので、感じられない場合は「感じない」とラベリングしましょう。

一つアドバイスすると、ヴィパッサナー瞑想で言う「観察」は何も特別なことではありません。

どちらの手でも良いので、見えないように背中に回してみてください。見えない状態で手をしっかり握って、しばらくしたら手を開きます。

見えないものの、感覚だけで手が握った状態から開いた状態になるのは分かりますね。この普通の感覚で、大丈夫です。

ヴィパッサナー瞑想の本を読んだら、みんな微妙に違ってて混乱する…

ヴィパッサナー瞑想の本を数冊読んだ時に、管理人も混乱しました。例えばラベリングは1回だけ唱えるという人もいれば、いや3回唱えると良いという人も…。

歩行瞑想法でも、もっと細かく分割してラベリングしていく方法をとる方もいらっしゃいます。

違いがあるのは、人によってやりやすいやり方が違うから。つまり、本の著者にとってやりやすい方法が違うので、本ごとに微妙にやり方が違います。

そこで、解決方法はそれぞれの方法を自分でもやってみる。やってみた上で、一番やりやすいと感じた方法を取ってください。

ヴィパッサナー瞑想は、起きていることを観察しつつラベリングしていく瞑想法なので、その点さえ守っていればやり方が微妙に違っていても問題ありません。

ヴィパッサナー瞑想をやっても逆に苦しくなってしまう時は?

瞑想をやってすっきりするどころか、逆に苦しさが増すケースがあります。ヴィパッサナー瞑想でも当然ありますが、次の2つが主な原因です。

  1. ヴィパッサナー瞑想を現実からの逃避に使ってしまう
  2. ラベリングによってネガティブな思考や辛い記憶が次々呼び起されてしまう

1については、瞑想の最中と直後はすっきりとして落ち着くのですが、しばらくすると以前より苦しくなるという状態になります。

これは、ヴィパッサナー瞑想を、何かからの逃避に使っているため。もし過去の辛い出来事を何とかしたいなら、そのような記憶もラベリングしながら観察しつつ理解していくという手法を使います。

2はヴィパッサナー瞑想をやっている最中も苦しく、終わってからも苦しいという状態です。

ラベリングのように言葉にすることで、はっきりと自覚できるため自身の内面を理解するのに有効な方法です。

ところが、言葉にすることでそれに関連する記憶や思考が呼び出されることがあります。そのため、ネガティブなラベリングだと、ネガティブな記憶や辛い記憶を呼び出してしまい、どんどん苦しく…。

このような時は、例えば瞑想中に辛い記憶を思い出した時は、「嫌な記憶」ではなく「記憶」とラベリングしてください。

自身の経験からも、できるだけ価値判断や自己批判といったことを避けることで予防できます。

特にうつ病の方は、ネガティブな思考や辛い記憶を呼び出しやすいので、ラベリングする際は注意しつつやってみてください。

ヴィパッサナー瞑想って種類があるの?

今回ご紹介したのは、ミャンマーのマハーシさんというお坊さんが考えだした方法です。これは、姿勢を正して座り、呼吸によって動くお腹を観ながら「膨らみ」「縮み」とラベリングする瞑想法。

また、呼吸だけでなく先ほどご紹介したように、歩行や立つ瞑想法もあります。

ちなみに、日本で教えられているヴィパッサナー瞑想は、ほとんどがマハーシさんの方法です。

マハーシさんの方法以外だと、 釈迦が悟るのに用いた「アーナーパーナサティ(出入息念)」やタイのルアンポー・ティアンさんが編み出したラベリングをしないチャルーン・サティなどがあります。

もし今回のやり方が合わない場合は、上記のヴィパッサナー瞑想をやってみてくださいね。

まとめ

今回ご紹介したヴィパッサナー瞑想は、マインドフルネスの原型になったものです。

過去や未来のことを考えて不安になっても、すぐに気づいてラベリングすることで現在に戻って来れるので、落ち着いて生きられるようになります。

最初の方に書いた必要な人にとっては、ヴィパッサナー瞑想をしっかりやれば驚くほど変わると思います。

ぜひ、ヴィパッサナー瞑想を、人生を楽しく生きるのに活用してくださいね。

参考文献

ブッダの瞑想法: ヴィパッサナー瞑想の理論と実践 地橋秀雄(著)

自分を変える気づきの瞑想法―やさしい!楽しい!今すぐできる!図解実践ヴィパッサナー瞑想法 アルボムッレ・スマナサーラ(著)

ヴィパッサナー瞑想[上級編] : ミャンマーの瞑想――解脱へのプロセスを歩む修行者のための実践教本 (サンガ) マハーシ・サヤドー (著)

呼吸による癒し―実践ヴィパッサナー瞑想 ラリー・ローゼンバーグ(著)

 

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