どこかで、マインドフルネスという言葉を聞いたことはないでしょうか?
マインドフルネスとは、病院でも取り入れられている心理療法の一つです。
うつ病などの人だけでなく健康な人でもストレス対策になるので、近年では企業でも取り入れるところが増えていて日本でも広がっています。
マインドフルネスを個人で身に付けたいなら、最初に読むべき本はどれが良いでしょうか?
私は、これから紹介する吉田 昌生さんの「マインドフルネス瞑想入門」だと思います。
一般の人でも分かりやすく、ページ数も少ないのでさっと読める。かといって内容は、初心者から中級までに大切なポイントがしっかりと書かれています。
Amazonでも400を超えるレビューが付いていますが、人気になるだけある本ですよ。
「マインドフルネス瞑想入門」はこんな人におすすめ
- これから初めてマインドフルネスに挑戦しようとする人
- マインドフルネスに挑戦したけど挫折してしまった人
- マインドフルネスの本を読んでもよく分からなかった人
- 感情の扱いがよく分からない人
- 怒りを何とかしたい人
「マインドフルネス瞑想入門」を3つのポイントでレビュー!
吉田 昌生さんの「マインドフルネス瞑想入門」を、3つのポイントでご紹介します。なお、より分かりやすく伝えるために、本書から一部引用させて頂きました。
瞑想とは脳や心のトレーニング
マインドフルネスとは、今ここに100%の意識を向ける在り方のことです。
逆にマインドフルネスではない状態を、マインドレスネスと言います。既に終わってしまった過去の事を延々と考えたり、必要以上に心配して不安になったりしたことはありませんか?
マインドレスネスとはそういった状態で、今こことの繋がりが失われてしまいそれに気づいていない状態です。
「瞑想」 と いっ ても、 神秘的 な 体験 を する ため の もの では あり ませ ん。 今 この 瞬間、 自分 の 内側 で 起こっ て いる こと に 100% 注意 を 集中 さ せ て 観察 し 続ける ため の、 いわば 脳 や 心 の トレーニング。
吉田 昌生. マインドフルネス瞑想入門 (Kindle の位置No.217-219). WAVE出版. Kindle 版.
マインドフルネスな状態になるためには、瞑想というトレーニングを行います。
瞑想は難しいことではなく、「呼吸を意識的に見ていき意思がそれてしまったらまた呼吸に戻す」を繰り返すだけとシンプルです。
人間の心は1つのことに集中し続けるのは苦手なため、すぐに別のことを考えてしまいます。だから、呼吸から意識がそれてしまうのは当然のことで、また呼吸に意識を向けることを繰り返すことで心が鍛えられます。
毎日マインドフルネス瞑想を行っていくと、何も考えなくてもマインドフルネスな状態にいることが増えていきます。
呼吸を見ることで心の状態が分かる
たとえば、 イライラ し たり、 興奮 し て いる とき、 私 たち の 呼吸 は 自然 に 荒く、 早く、 短く なっ て い ます。 逆 に 心 が 穏やか な とき は、 呼吸 は 自然 と ゆったり と 長く なっ て い ます。 呼吸 の 長 さや 強 さは、 私 たち の 気分 や 感情、 心 の ふるまい に 同調 し て い ます。
吉田 昌生. マインドフルネス瞑想入門 (Kindle の位置No.369-371). WAVE出版. Kindle 版.
マインドフルネス瞑想では、なぜ呼吸を重要視するのでしょうか?
吉田さんは3つの理由を挙げていますが、そのうち一つが「呼吸と心が綿密に繋がっていること」です。
引用したように、実はよく見ると今の心の状態は呼吸にしっかりと現れています。ですから、呼吸を観察し続けることで、自分の心がどうなっているのか分かるようになります。
心というものは実体がないから分かりにくいですが、呼吸といった実態がある身体感覚を見れば分かりやすくなりますね。
それから残り2つの理由ですが呼吸はいつも一緒で一番身近なものであり、今ここ現在のものでもあります。
それなら、どこでもマインドフルネス瞑想はできますし、呼吸に意識を向けるだけでマインドレスネスの状態から戻ることができますね。
感情の受け止め方を学び解釈の仕方を変えていく
マインドフルネス瞑想を行っていくと、今起きている呼吸や身体感覚に気づくようになっていきます。そして、呼吸や身体感覚は感情ともつながっているので、両方を通じて今の感情が分かるようになります。
この感情は、感じないように抑圧してしまうと身体や無意識に閉じ込めるだけで消えません。
その 感情 を「 良い」「 悪い」 と 判断 せ ず に、 ありのまま 受けいれ て いく のが「 自己 受容」 なの です。 この よう に 自分自身 が 感じ て いる こと を 否定 せ ず、 また 無理 に 肯定 も せ ず、 内側 で しっかり と 感じ て いく と、 感情 は 消化 さ れ ます。
吉田 昌生. マインドフルネス瞑想入門 (Kindle の位置No.1215-1218). WAVE出版. Kindle 版.
吉田さんが書かれているように、感情はありのまま受け入れていくことで消化することが出来ます。
「ありのまま」だから、無理にポジティブに解釈するようなこともしません。
逆に感情を抑圧することが習慣になってしまうと、感情が感じられなくなってしまいます。
ネガティブな感情だけでなく、ポジティブなことまでも感じない。そうなると、生きる喜びはもちろん自分が何が好きなのかすら分からなく人生は味気ないものとなるでしょう。
結論 から 先 に 言う と、 変える こと が できる のは、「 考え方( 思考)」 です。「 考え方」 を 変える こと で、 間接的 に「 感情」 を 変える こと が できる の です。
吉田 昌生. マインドフルネス瞑想入門 (Kindle の位置No.1260-1261). WAVE出版. Kindle 版.
感情そのものは、変えることはできません。もし変えようとすれば、上で紹介したように消化されないのでいつまでも残るでしょう。
しかし、考え方に注目して変えていくことで、感情にも変化を起こすことができます。
感情が起きているときは、無意識に何らかの考え方をしています。マインドフルネス瞑想を行っていくことで、この無意識に考えていることが見える。考え方が見えてきたら、あとはそれを変えていけばOKです。
感想:初心者はまず「マインドフルネス瞑想入門」を読むべし!
読んだ感想としては、もし「一般の人にマインドフルネスの本を1冊紹介するなら何が良いですか?」と言われたら本書を紹介するでしょう。
分かりにくいマインドフルネスを、初心者でも分かりやすくまとめ分厚くないのでさっと読める。初心者にぴったりの本です。
マインドフルネスはもともと仏教が元になっていることもあり、本によっては宗教色が強く人によっては敬遠されることがあります。
しかし、本書は宗教色はほぼないので、どなたにでもおすすめできるでしょう。
マインドフルネス瞑想の基本的なやり方を紹介するだけでなく、続けていくためのコツがしっかりと書かれています。
例えば、感情の扱い方や怒りへの対処法。実はマインドフルネス瞑想に限らずに瞑想法を続けていくと感覚が鋭敏になるため、今までは感じなかったたくさんの感情を感じてしまい精神的に不安定になることがあります。
ですから、感情や怒りの扱い方を学ぶことで、そういった壁を突破しマインドフルネス瞑想を続けていくことが可能となります。
もしマインドフルネスにこれから挑戦しようという方で、最初に読むべき本を探しているならぜひ「マインドフルネス瞑想入門」を読んでください。
それから、「マインドフルネス瞑想入門」を読んだら、そのまま書かれていることを守り瞑想を実践しましょう。
なお、本書以外にもマインドフルネス瞑想を扱った本はありますが、必要なことは全て書かれているのでこの1冊だけで十分です。
私もそうでしたが、逆に何冊も読んでいくと余計な知識が付いてしまい緊張してうまく行かなくなります。
マインドフルネス瞑想入門を読んで、毎日を落ち着いて生きられるようになるマインドフルネスを始めましょう!
「マインドフルネス瞑想入門」はKindle Unlimitedでも読める!
ご紹介したマインドフルネス瞑想入門ですが、現在(2021年11月18日)はKindle Unlimited(キンドル アンリミテッド)に登録されています。
Kindle Unlimitedは月額980円で、登録された電子書籍ならすべて読める読み放題プラン。
電子書籍版の定価よりも安い値段で、本書だけでなくいろいろな本が読み放題になりますよ!
Kindle Unlimitedのページは、下のバナーより移動することができます。なお、マインドフルネス瞑想入門のKindle Unlimitedへの登録が今後終了する可能性もありますので、お早めにお願いいたします。
他のマインドフルネス本のおすすめはある?
今回ご紹介した「マインドフルネス瞑想入門」以外にも、様々なマインドフルネス本があります。
ただ、数が多すぎてどれを読めばいいのか分かりにくいですよね。
そこで、管理人が初心者向けのマインドフルネス本をピックアップし、紹介する記事を作成しました。
紹介する本は全て読破済みで、どのポイントがおすすめのか分かるように書いています。
どれを読めばいいのか迷っている人に役立つ記事になっているので、ぜひ一読ください。